興味のあるところは、どこ? 広がる楽しみ
アガサ・クリスティーの読み方は、ポピュラーな読み方だけではありません。 作品をある程度読んでいくと、興味が湧いてくるところに出くわします。 それは、田舎の屋敷であったり、イギリスの行事であったり、食べ物や、書物であったり、いろいろです。もちろん、ミステリーとしても。
それが、**「テーマ」**です。テーマが見つかると、そこを、深堀りするのが楽しくなります。 関連本をめくったり、同じような本を探したり。 そんな楽しみの広がるテーマを見つけて見ませんか?
ポピュラーな読み方については詳しくはこちら アガサ・クリスティーの読み方
「テーマ」のヒント
様々な**「テーマ」**
1 シェイクスピアなどの書籍やマザーグース アガサの作品には、様々な文学作品、童話などがでてきます。 特にシェイクスピアは、お気に入りでしばしば登場します。 また、マザーグースもお得意で、作品のなかで題名にしたり、その歌詞を背景に殺人が起こったりしています。
『親指のうずき』 シェイクスピアの『マクベス』の魔女のセリフを題名に使ってます。 『ポケットにライ麦を』 マザーグースの歌詩のどうりに、事件が起こります。
2 英国の様々な場所や中東を旅する 作品のなかには、故郷のデヴォンのまわりから、ロンドンの近郊まで、実際の名前であったり、架空の名前だったりしますが、様々な場所が登場します。 また2番目の夫マックス・マローワンが考古学者で、その発掘に一緒に加わったこともあり、中東を舞台にした作品も多数あります。
『そして誰もいなくなった』『白昼の悪魔』 デヴォンにある、バーアイランドがモデルになっているのは有名です。 『ナイルに死す』 エジプト、ナイルクルーズをポアロが旅する時に、事件はおこります。 『死との約束』 エルサレムからペトラ遺跡へ向かいます。
3 英国の食を味わう イギリスの食はいろいろ言われますが、アガサが食いしん坊なこともあり、「食」についてちょこちょこ言及があります。 日本人には馴染みのないものも多く、それを知るのも興味が湧きます。
『パディントン発4時50分』 スーパー家政婦ルーシーが作る料理が美味しそう。 『バートラムホテルにて』 イギリス式のティータイムが魅了的に書かれています。
4 建築、インテリア アガサ・クリスティーはその豊富な知識で、インテリアや建築で、どんなところに住んでいるか、どんなテーブルや椅子を使っているかなどで、登場人物の人柄や、階級などをあらわしています。
『物言わぬ証人』 老婦人エミリー・アランデルの暮らしていた「小緑荘」とインテリアについて書かれています。 『マギンディ夫人は死んだ』 登場人物の経済状態や階級が、家やインテリアなどにより表されています。
5 アガサ・クリスティーを知る アガサ本人を知ることで、より作品を深く理解できるようになります。
『自伝』 1950年イラクで書き始める。年数をかけ、ゆっくり己の過去を振り返ります。 『さあ、あなたの暮らしぶりを話して』 マックスと、中東に発掘調査に同行したときの様子が、楽しく書かれています。
ほかにも、季節の行事、風習、イギリスの歴史や社会の移り変わり、階級制度、メイドさんや、執事って?などいろいろです。
クラリサのテーマ
クラリサの今まで書いてきたテーマ
1 なぜアガサ・クリスティーは『アリス』を愛したのか? アガサ・クリスティーの作品に一番よくでてくる童話が、『不思議の国のアリス』や『鏡の国のアリス』です。 アガサが『アリス』に魅せられた理由や、その作品に迫ります。 詳しくはこちら なぜアガサ・クリスティーは、『アリス』を愛したのか?
2 アガサ・クリスティーのおきゃんな女の子作品ピックアップ5選 アガサの作品のなかには、元気で明るく、勇気があり、まさに「おきゃんな女の子」たちが登場します。 アガサ本人との類似点や、「おきゃんな女の子たち」の登場する、楽しい作品を紹介しています。詳しくはこちら アガサ・クリスティーのおきゃんな女の子作品 ピックアップ5選
3 アガサ・クリスティーが描く「英国のクリスマス」
アガサ自身の大切な思い出として、『自伝』にクリスマスについての言及があります。 クリスマスツリーや、プレゼント。 そしてなにより、クリスマス・プディング、カキのスープ,ローストターキィなどの食べ物。 そんな、英国のクリスマスの様子を知ることのできる作品があります。 作品のご紹介をしながら、英国のクリスマスについて、思いをはせています。 詳しくはこちら アガサ・クリスティーの物語で味わう英国のクリスマス
楽しい関連本
関連本と出合う
テーマを深堀りしながら、もうひとつの楽しみに、関連本との出会いがあります。
幾つか紹介をします。
『アガサ・クリスティー99の謎』 全般 早川書房編集部編 ハヤカワ文庫 『アガサ・クリスティー百科事典』 全般 数藤 康雄編 ハヤカワ文庫 『アガサ・クリスティを楽しみつくす』 全般 平井 杏子 大修館書店 『アガサ・クリスティー完全攻略』 ミステリー解説 霜月 蒼 ハヤカワ文庫 『クリスティを読む』 全般及びミステリー解説 大矢 博子 東京創元社 『アガサ・クリスティを訪ねる旅』 作品紹介と旅 平井 杏子 大修館書店 『イギリスのお菓子と本の旅』 作品紹介と英国文化と旅と食 北野 佐久子 二見書房 『アガサ・クリスティー』 アガサの生涯 ルーシー・ワースリー 原書房 『図説 英国アンティークの世界』 英国文化 小野 まり 河出書房新社 などいろいろあります。 これらを、読むのもまた楽しみになります。 ここでは、入手しやすいものをあげています。 注意が必要なのは、関連本で年代が古いものほど簡単に犯人を暴いていたりして、ネタバレの危険があることです。 ご注意ください。
まとめ
こんなふうに、テーマを感じながら読んでいくと、新たな発見もあり楽しさも増します。 アガサの作品そのものが、それほど難解ではなく、読後感も明るいものが多いので、楽に作品と向き合えることもいいですね。 何か興味のあるテーマが見つかりましたか? ぜひ興味の持てる**テーマ**を見つけてくださいね。


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