アガサ・クリスティーが生み出した世界的に有名な「名探偵ポアロ」は、世界中の人々から愛されています。その作品は多数に渡っていて、長編、短編、戯曲まであります。沢山ありすぎて、なかなか選びにくい思います。そこで、失敗しないクラリサおすすめ10選。まずは長編を紹介したいと思います。
名探偵ポアロとは?
そもそも名探偵ポアロとは?
**癖強探偵です**
アガサ・クリスティーが生み出した「名探偵ポアロ」とは、どんな探偵なのか?**癖が強い名探偵**です。アガサ・クリスティー本人が、なんでこんな探偵を生み出してしまったのかと、途中で嫌になってしまったほどです。ポアロを描くのをやめてしまいたい時期もあったようですが、読者と、出版社がそれを許さなかったのです。
癖が強いってどんな風だったのでしょうか?ピンとはったひげがご自慢。無類のきれい好き、服に少しでもホコリが付いていると、大騒ぎ。丸いものよりキチンと整った四角いものが好き。なにしろ、鶏の卵が丸くて不揃いなことに文句をたれる。自分の才能に自信をもっているが故のうぬぼれの強さ。灰色の脳細胞は無敵らしい。なんかこう書くと、嫌らしい人物のように思えますが、それ以上に頼りがいがある、思いやり深い紳士なのです。窮地に陥った人々を救うスーパーマンです。だからこそ、アガサがポアロを書くのをやめようと思っても、読者が許さなかったのです。
ポアロの推理方法
ポアロの推理の仕方
**理論と秩序を重んじる**
ジグソーパズルのピースがきちんと当てはまるように、推理していくうえでそれぞれの事柄がキチンと説明できなければならない、その考えに沿って事件解決に挑みます。推理がいき詰まったときポアロはトランプタワーを作ることもあります。頭のなかを整理しながら事件を考察していくのです。トランプタワーも、しっかりとした土台の上に組み立てないと崩れてしまします。推理も、物ごとがあるべきところにきちんとあるべきとのポアロの考え方を表しています。
ポアロシリーズおすすめ10選(順位なし)
おすすめ10選。順位はありません。上から順に読んでいくのを、おすすめします。
1 『スタイルズ荘の怪事件』 **外せないデビュー作**
おすすめポイント
これからのシリーズでお馴染みになる面々の登場や、アガサお得意のカントリーハウスでの毒殺事件。デビュー作から、アガサ・クリスティーらしさ満載の作品です。
2『アクロイド殺し』 **賛否両論の問題作**
おすすめポイント
世論を二分した問題作。今はすでにお馴染みの手法かもしれませんが、アガサが書いたときは、みんなビックリの作品。イギリスの小さな村のカントリーハウスが舞台。
3『オリエント急行の殺人』 **天才といわれる所以**
おすすめポイント
これもまた、大絶賛と、けちょんけちょんにいう人と分れた作品。アガサ・クリスティーの才能が輝きます。「豪華列車オリエント急行」で事件が起こるのも、エキゾチックで魅力的。
4『ABC殺人事件』 **面白さの極み**
おすすめポイント
ポアロは自身で、「椅子に座わり、灰色の脳細胞を使って事件を解くのであって、地面を這いつくばってみたり、あちこち動き回る必要はない」と、豪語しています。しかしこの事件はそうはいきません。ポアロとヘイスティングズは、犯人によってあちこち振り回されます。スピーディーで活動的。そこも読みどころになっています。
5『ナイルに死す』 **アガサ・クリスティーだからこそ描けた作品**
おすすめポイント
前半の物語が秀逸です。読者はその前半部分によって、登場人物たちと出会い、どんな人物なのか自分のなかでその人物像を作り上げていきます。そこがすでに、アガサの思うつぼ。後半の事件が起こってからは、まさにアガサ・クリスティーの真骨頂。
6『杉の柩』 **ヒロインの魅力**
おすすめポイント
はじめは、なかなか好きになれなかったヒロイン。心のなかで熟成され、今では外せない作品になりました。説明するのが難しいこの作品の良さ。是非読んでみてください。
7『白昼の悪魔』 **面白さの極みパート2**
おすすめポイント
リゾートホテルでの人間関係と、そこで起こる事件。単純明快。けれどまたしても、アガサ・クリスティーに一本取られてしまう。文句なく面白い作品です。
8『五匹の子豚』**平面から立体へ**
おすすめポイント
アガサ・クリスティーが、後半お得意となった過去の事件を解き明かす物語です。ポアロが依頼をうけ、当時の関係者たちに聞き込みをはじめます。はじめは平面だった事件や、人間関係が、やがて立体的に浮かび上がってきます。私たち読者も、その中に入り込み、人々の声や、草花の香り、ビールの冷たさなどを肌に感じます。この物語を読み終えた後には、登場人物たちは、実在したかのように心に刻み込まれています。
9『葬儀を終えて』**始まりの一言**
おすすめポイント
出だしでギュと読者を捕まえる上手さ。アガサ・クリスティーの作品のなかには、その導入から私たち読書を引きつけ離さないものが、何作品かありますが、これもその一つ。関係者から発せられた一言によって、皆が徐々に疑惑を抱き始め、右往左往しだします。巧みに人間心理を扱った傑作。
10『カーテン』**最後まで探偵としてあり続ける**
おすすめポイント
ポアロ最後の事件です。ポアロは、最後まで探偵でした。傑作です。ポアロファンには悲しい作品かな。ポアロものを何作か読んでから読むのをお勧めします。
10選には入らなかったけど
惜しくも、10選には入りませんでしたが、まだまだ、読んで面白い作品があります。あと2選ご紹介します。
1『死との約束』**出だしで捕まれる心**
これも『葬儀を終えて』と同じように、出だしで心をつかまれます。『ナイルに死す』と同じ旅さきで、様々な人々が登場します。自分の気になる登場人物も現れ、その人が犯人だったらどうしようと、おろおろしながら読むことになります。アガサ・クリスティーのテクニック爆裂です。
2『ホロー荘の殺人』**華やかな競演、お味はビター**
ジョン・クリストウという優秀だけどちょっと疲れている医師と、不倫相手の女性、妻、元カノの女優、彼らを招いた不思議ちゃんの女主人、ちょっとお金のないいとこ。いろいろな女性たちが登場し、鮮やかに物語を紡いでいきます。『ナイルに死す』と同様アガサ・クリスティーだからこそ描けた作品だと思います。ちょぴりビターな味付けです。
まとめ
ポアロシリーズの紹介、なんだかんだと結局12選になってしまいました。好みも分かれるところもありますので、他の作品もぜひ読んで頂きたいです。ポアロに親しんでくると彼の良さがわかるようになってきます。それぞれの事件が起こる舞台も魅力です。まだまだ面白い作品があります。

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